40代男性 噛み合わせの歪みをワイヤー矯正で改善後に虫歯をセラミックで修復した症例

拝見したところ、詰め物が入っている右上奥歯（第2小臼歯／5番）が欠けており、詰め物の下に二次的な虫歯も生じていました。

まずは虫歯の応急処置を行い、同時に歯並びや噛み合わせもチェックしたところ、歪みが認められました。歯並びや噛み合わせの歪みは、歯に負担をかけ、詰め物・被せ物の破損や脱落につながる恐れもあります。

他の歯にも詰め物や被せ物が入っていましたが、どれも歯と適合が悪くしっかりと詰められていない状態で、虫歯が再発するリスクが高まっていました。

このまま新しい詰め物を入れ直すこともできますが、歯並びや噛み合わせの歪みを改善してから治療を進めるほうが治療部位が長持ちすることをお伝えしたところ、「歯並びを治してから詰め物を入れたい」とご希望いただきました。

最初に、ワイヤー矯正の「マルチブラケット装置」を使用して歯並びや噛み合わせを整える治療を開始しました。
矯正終了後、お口の中の不適合な銀歯を段階的にセラミックに変更し、治療を終了しました。

虫歯の治療だけではなく噛み合わせも改善したことで、お口の中全体が健康的になりました。

患者様にも「これまで奥歯の詰め物に対して感じていた違和感がなくなった。しっかり噛めるようになり、食事も楽しめている」と大変ご満足いただきました。
現在も定期的な検診でご来院いただいています。

矯正
・治療中は発音しにくい場合があります
・矯正中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中に装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になることがあります
・歯の移動に伴って違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
セラミック
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります

しっかりと虫歯治療を行っても、噛み合わせが歪んだままだと、将来的に詰め物が取れたり、二次的な虫歯や歯周病になる可能性が高まります。

まずは噛み合わせを改善し、あごを正しい位置に導くことが何よりも大切です。