30代女性 乱れた歯並びと噛み合わせをワイヤー矯正で改善した症例

「クリーニングをしたい。歯並びも気になるので診てほしい」とご相談いただきました。

拝見したところ、全体的に歯並びが乱れる「歯列不正」が認められ、歯がずれたりねじれたりして生えていました。
加えて、噛み合わせも悪く奥歯の高さが正常より低いため、噛んだり歯ぎしりの際にあごの筋肉「咬筋」に過度な負担がかかり、咬筋の腫れを引き起こしています。
さらにあごを動かすと骨がコキコキと鳴る、口が開けにくい、肩こり、目が疲れやすいといった症状も見られました。これらは、歯並びや噛み合わせの乱れが原因で誘発されていると考えられます。

また、上下奥歯には銀歯が多く装着されており、歯の表面には磨き残しによる着色もあるため、見た目の美しさにも影響が出ています。

以上を踏まえ、まずは歯の汚れを取り除き、その後、歯並びと噛み合わせを整える治療が必要と診断しました。

まず、歯の汚れを除去するクリーニングを行います。
次に、歯の表面に接着した小さな部品にワイヤーを通して歯並びと噛み合わせ整える「ワイヤー矯正」を実施します。
矯正治療を行うことで、噛み合わせが整うだけでなく、咬筋の腫れが治る、顔の輪郭が引き締まる、口を大きく開くことができるようになるといった審美性や機能面の改善が期待できます。
そして矯正治療後に、銀歯を自然な白さを持つ「セラミック」の詰め物や被せ物に置き換える治療計画を提案し、同意いただきました。

全体的なクリーニングでは、専用機械で歯に付着した磨き残しや着色を丁寧に除去しました。
口腔内の状態が改善したため、矯正治療を開始します。
上下の歯にワイヤー装置を装着して歯を適切な位置に移動させることで、歯並びと噛み合わせを整えていきます。
また、矯正中は汚れが溜まらないよう定期的にクリーニングを実施しています。

矯正治療が完了したあと、すべての銀歯を順次除去しセラミックの詰め物や被せ物に置き換え、治療を終了しました。

・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・セラミックの装着に際し、天然歯を削る必要があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります