20歳女性 奥歯に負担がかかる噛み合わせをワイヤー矯正で改善した症例

 

年齢と性別 20代女性
ご相談内容

歯のクリーニングでご来院の際に「噛み合わせがよくない気がする」とご相談いただきました。また、朝起きたときにあごや目が疲れているというお悩みも抱えていらっしゃいました。

カウンセリング・診断結果

噛み合わせをくわしく検査したところ、噛んだときに上下の前歯に隙間が生じる「オープンバイト」が認められ、奥歯やあごの筋肉に負担がかかり過ぎていることがわかりました。

患者様は元々噛む力も強く、それが噛み合わせのゆがみと相まってあごの筋肉「咀嚼筋」が強張るため、朝起きたときにあごや目が疲れるといった症状がでていると考えられます。噛み合わせの不良が全身のバランスを崩す原因となり、姿勢も悪くなっていました。

また、左右上下の奥歯8本(第1大臼歯/6番、第2大臼歯/7番)に小さな虫歯があり、こちらも治療が必要でした。

行ったご提案・
治療内容

噛み合わせを改善するための方法として、ワイヤー装置による矯正治療をご提案し、同意いただきました。

ワイヤー矯正に使用する「マルチブラケット装置」は、ボタンのような小さな部品「ブラケット」を歯の表面に接着し、そこにワイヤーを通して歯を徐々に動かす仕組みです。
今回は上下の歯にマルチブラケット装置を装着し、前歯から奥歯まで全ての歯がバランスよく噛み合うように歯を移動させました。

奥歯の虫歯については虫歯部分を丁寧に取り除いてから、右下奥歯2本と左下奥歯1本(第2大臼歯)には自然な白さで劣化しにくい詰め物「セラミックインレー」を、右上奥歯2本、左上奥歯2本、左下奥歯1本(第1大臼歯)にはプラスチック樹脂にセラミックの粉末を混ぜ合わせた詰め物「ハイブリッドインレー」をそれぞれ装着しています。

治療期間 2年
おおよその費用 1,408,000円
術後の経過・
現在の様子

噛み合わせの改善により咀嚼筋が柔らかくなり、奥歯への負担も軽減しました。
患者様にも「朝起きたときにあごや目の疲れを感じなくなった。姿勢もよくなり身体が軽くなった」と大変お喜びいただいています。
現在は歯並びの後戻りを防ぐための「保定」を行いながら、経過を観察しています。

治療のリスク
について

・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・セラミックの装着に際し、天然歯を削る必要があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります

クリニックより

オープンバイトの場合、奥歯に負担がかかることにより歯に細かい傷が生じ、そこに細菌が入り込むことで虫歯ができやすくなります。
また、噛み合わせのゆがみは全身の不調の原因となり、姿勢の悪化にもつながります。
当院は、適切な噛み合わせを獲得するための総合的な治療をご提案しております。ぜひお気軽にご相談ください。

治療前

治療後